藍色の脳
白河夜船か嗜眠性脳炎か。
連日続く眠気に、それならいっそのこと、
どれだけ眠れるか、眠れるだけ眠って見た。
そしたら丸4日間、眠剤不用で、食事どき以外は常に寝てしまった。
それでもやっぱり眠い。
なんでだ?
と、お粗末ながら、深海の底に差し込む僅かな光を見ながら、私の脳は考えた。
そして昨日の朝、ハタと思いついた。
下剤が効かない。
前日飲んだ下剤…本来ならお腹が痛くなるはずなのに、全然痛くない。
この状態になって初めて気が付いた。
精神薬が効き過ぎているんだ、と。
昨日までの処方になったのは、一年前の悪夢の時からだ。
どうしても恐怖が抑えきれず、筋注に通って、薬も増やした。
それでも効果はなかなか現れず、更に増えていった。
そのままの処方がずっと続いていた。
その間、私は何とか平常心に辿り着き、一定の恐怖から抜け出ていたのだ。
それに気づかず、そのまま強い薬を維持して来た。
その結果、今度は副作用が大きく出た。
眠気と便秘。
もはや下剤でも効果が無いほど、ガッツリ効いていた。
その事に気づいた私は、それが正しいかどうかは判断出来ないが、とにかく薬を中止した。
診察当日の昨日、その事を医師に告げると、
医師もその通りだと思う、と言った。
そして、昼は抗不安薬を中止。夜も抗不安薬を半分に減らした。
これで一週間様子を見て、もし不具合があったら、来週行く事にした。
とにかく体内の薬の血中濃度を低くしたいと考え、
昨日から自主的に、薬を飲んでいない。
心臓の薬は飲んでいるものの、
これまでの所、特に不安感や焦燥感などは起こっていない。
しかも昨晩も飲んだ下剤が、これまた殆ど効かない。
なんとなくお腹が動いているようだが、すきっり来ない。
まだ、かなりの濃度が充満しているようだ。
もっと早く、この事に気づくべきだったが、
脳の情報が錯綜してしまった。
風邪に違いない、と言う思い違い。
もし眠気が消えたら、ちょっとだけ遠くにドライブしたい。
ちょっとだけ遠くに…
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盲目の少女は、何に怯えている。
背負ったリュックの中には、何が入っているの。
白いレースの帽子と白い杖。
肩を落とすその胸の内には、何を抱えているの。
私の心は、冷たい缶ジュースのように。
どうして暖かい缶ジュースを選ばなかったのか。
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