毎回、受診日は緊張する。
昨日、病院に着いたのは、予約時間の5分前で、すぐに呼ばれた。
こんな事は滅多にないのだが、すでに他の患者はいなかった。
これも珍しい。
昼を過ぎると、午後の患者がちらほら来るのだが、
そんな気配もない。
とにかく閑散としていた。
診察で、私は減薬してからの2週間を話した。
そして更に減薬をお願いした。
勿論、あくまでも自己判断なのだが、ひょっとしたら…
という思いがあって、先生にお願いしてみた。
『ハイゼットを止めたい』と言った。
この薬は、もう20年以上飲み続けている、γ-オリザノール製剤で、
自律神経を調整する働きがあると言われていた薬だが、
どうも、この薬が、昼と夜の自律神経の働きを阻害しているのでは
という思いが、つのっていた。
本当に自律神経がおかしいなら、今では立派な
自律神経賦活剤があるのだから、それを飲むべきであって、
効果の無いγ-オリザノールを漫然と服用すべきではない。
と、何かに書いてあったのが、ずっと引っかかっていた。
『ハイゼット』には高脂血症を防止したり、コレステロールを下げる効果も併せ持っているので、それなら高脂血症予防の薬だけにしようと考え、昨日、先生にお願いした。
先生曰く:
『この薬は、ここに来る前から飲んでたよね。学術的にもγ-オリザノールの効果は期待しないようになって来ているからね』と、同調してくれて、即座に薬を変更してくれた。
独断だったが、この2週間、『ハイゼット』を飲むのを止めて、
驚くべき変化が起こった。
風邪を引かなくなったのだ。
しかも、夜に、どうやら脂肪が燃焼しているらしく、低体温にならなくなった。
そして体重がいっきに3kg減った。
で、その後は減らないけど…
確かに、自律神経は、交感神経と副交感神経の切り替えを
行い始めたのかもしれない。
今まで、この切り替えが上手く働かず、
どんなに苦労した事か。
どんなに、いろんな事を諦めて来た事か…
これで風邪を引いても、酷い眠気から解放されるに違いない。
毎回、毎回、病院へ着くと、必ず長椅子に横になり眠っていた。
苦しくて…
どんな病院を訪ねて、風邪を引いて眠くて眠くてしょうがいないと訴えても、何らの対応策もなく、『不思議だねぇ』の感想ばかり聞いて来た。
今、『ハイゼット』を中止して、この薬のせいなんだと気づいて、泣きたくなった。
~薬は、ただ漫然と飲んではならない~
この言葉が私を救ってくれた。
さて、本題はここから。
実は昨日も微少ながら、鼻血が出ていた。
なかなか止まらないので、午後から耳鼻科を受診することにした。
しかし大学病院内の耳鼻科は午後から休診だった。
あれ? それで待合室が閑散としているのか……
止む終えず、個人医院を探すことにした。
タウンページを開き、行き易い所を探し、
早速、車を走らせた。もう午後3時近くになっていた。
とある耳鼻科クリニックを訪ね、診察をお願いした。
今ちょうとインフルエンザの予防接種の時期で、中は混み合っていた。
まるで小児科のように、子供ばかり。
なるほど、耳鼻科は小児科にもなるのか、とちょっと感心しなかせら、呼ばれるのを待った。
約1時間後、ようやく診察。
男の先生で、他は全て女性看護師ばかり。
鼻をのぞき込んだ医師は、
『ああ、大きな傷があるね』と言った。
傷?
実は、鼻血の原因は、市販の点鼻液の突っ込み過ぎだった。
それがどうやら、思った以上に傷が大きく、
焼く事も出来ないと言う。
左右の鼻の中間にある、鼻中隔はとても薄いので、これだけ傷が大きいと、この鼻中隔に穴を開けてしまう危険があると言うのだ。
したがって、自然に瘡蓋が出来、やがてそれが自然に剥がれるまで、我慢しましょう、と言う事になった。
そしてついでにレントゲンも撮ってもらった。
確かに、鼻中隔はとても薄い。
しかも、私の場合、点鼻液の先端が、ほんの僅かに曲がった角に当たったらしい。
いわゆる、かる~い鼻曲がりだと言うが、レントゲン写真に近寄って、よく見ると、確かに微妙に曲がっている……かも?
それくらい微妙~~
やっぱり使い慣れない点鼻液は使うものじゃない。
しかもそれは、もしかしてと思って買った、花粉症用の点鼻液だった。
まぁ、私はアレルギー体質では無い事が判明したので、
この点鼻液は結局一度も使っていない。
さてさて、しこたま長くなったが、ここからが本題だ。
診察の時、私は「お薬手帳」を出した。
たぶん、通院している人の殆どが持っているに違いない。
特に私は多くの薬を飲んでいるので、同じような薬や副作用を誘発する薬には、注意している。
この時も、医師は「お薬手帳」を見ながら、カルテに書き込み、その上で薬を処方してくれた。
抗生剤のサルファ剤と、止血剤、傷を修復する液剤……
この時、もう一つ、膿の排出を促す薬も含まれていた。実はこれが、重複していた。
薬局に行って、薬を確認すると、その中に見覚えのある名前があった。
『ムコダイン』だ。
この薬は、副鼻腔炎の治療の為、以前から精神科から処方されていた薬である。
しかし、3ヶ月程前、ジェネリック医薬品の『クィーブラン』に変更した。
薬価は1/3になった。
しかも「お薬手帳」には、『クィーブラン(ムコダイン同等品)』とはっきり記載されている。
それなのに、この医師は、この記載を見落とし、同じ薬を処方したのだ、
慌てた私は、薬局でそれを指摘し、「お薬手帳」を見せ、『ムコダイン』を断った。
これでは何のための「お薬手帳」なのか、意味がないじゃないか!
これが、小学生や中学生だったらどうなるぅ!?
処方されている薬の名前全て知っている人は、何人いるのか?
病院に行くと必ず問診票というのを書かされる。
体調やアレルギー、他の薬との飲み合わせや重複に注意する為では無いのか?
そこまで患者は、熟知していないとダメなのか………
「お薬手帳」は本当に役に立っているのか、疑問を持った瞬間だった。
しかし、この鼻炎の薬の重複程度なら、まだましかもしれない。
世の中には、精神薬をアルコールで飲む人もいるらしい。
睡眠薬と一緒にビール・・・と言うのも、良く聞く話。
だから薬物依存になりやすいのだぞ。
毎日、治療していると言う事を忘れてはならないし、飲んでいる薬の名前や知識ぐらいは、知っておくべきだろう。
私は、これからも、自分の身は自分で守るし、薬に踊らされないよう、常に自分の身体を監視し続けようと思う。
~効果が期待出来ない薬を、ただ漫然と飲んでいてはならない~
この言葉を忘れないように。
ひょっとしたら、あなたの症状は、治癒しているかもしれませんよ。
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