手術日
娘と父と私は、午前10時に自宅を出発。
病院前の普通の駐車場に入れる。
母は既にICUと書かれた部屋にいた。
足からは点滴。
至って元気そうだった。
それにしても、建物はB1から4階までだが、
建物はかなり古い。
階段の足場の色は剥がれ、
部屋の壁も、汚れ、床にはヒビもある。
しかもどうやら昔は6人部屋だったらしく、
天井戸棚が6個ある。
今は、二人用のICUらしいが、
部屋に空きが無いと、急遽ここに入る事もあるらしい。
午後、2時30分。
予定より遅れて、手術室へ。
私と娘と手を握って・・・
手術が終わったのは午後5時。
ICUに戻って来た母は、全身麻酔で
まだぐっすり睡眠中。
と言うか、いびきをかいて爆睡中。
看護婦さんが声を掛けると、目を覚ますが、
直ぐに眠ってしまう。
母の顔は、お祖母ちゃんの顔そっくりだった。
ごうじょっぱりだったと言うお祖母ちゃん。
その顔に近づいて行くのかな、と思って
悲しくなった。
言いしれぬ沢山の苦労を背負って、
18歳でお嫁に来て、後妻の姑との対立。
父のお祖父ちゃんとの縁切り別居。
腹違いの妹との別れ。
実の姉二人との財産争いと確執。
本当に様々な苦難を乗りこえ生きて来た。
そんな母の寝顔は、大好きだったお祖母ちゃんの顔に
戻ってゆく。
まだまだ元気でいてね。
まだまだ愛しているからね。
執刀医師が来て、手術結果を言われたのは
午後8時半。
手術は無事成功です、と言われ、安堵。
この夜、娘が付き添いする事になった。
おめでとう、かっちゃん。
あんがと、娘。
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