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2009年3月11日 (水)

エピソードⅣ 感染

1985年11月「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」がフジテレビで始まった。

当時、当地ではフジテレビがネットしていなかった為、この番組も見ることは出来なかった。

当然、流行った「夕焼けニャンニャン~ おニャン子クラブ」も知らなかった。


私が、院内感染したのは、翌々の1987年夏…。


胃潰瘍で入院することになった夏のことだった……

当時画期的な薬が登場した。

H2プロッカーという薬である。


今では、薬局でも売っているこの薬が、手術を回避させてくれた。

それまでは、潰瘍は即手術が常識だった。



入院した途端、夕方から、当地でも遅ればせながら「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」の放送が始まった。

南野陽子をこよなく好きだった私は、たった一人の友人に録画を頼んだ。

彼は、生涯唯一の友人である。


私は点滴をしながら、穏やかな入院生活を送っていた…その日までは…



 ~突然、発疹が発現した。

 ~しかも激痛、背中から肋骨に添って胸周り全体に広がった。



体調を崩し、潰瘍になり、抵抗力も落ちていたに違いない。

その時を見計らって、「帯状疱疹」に感染したのだ。


ところが、入院していた所は内科・胃腸科で、皮膚科は問題外。

私は全く効かない何かの塗り薬と、痛み止めの座薬だけを施され、

一日中痛みに顔を歪め、歯を食いしばり、呻きながら、苦しみもがいていた。

  こめかみが、巨人獣によって、皮を剥ぎ取られるような激痛!!

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  痛みは五日間程続き、やっと収まりかけた頃、自力で外出し、近くの皮膚科へ。

しかぁ~し時既に遅く、「帯状疱疹」は治りかけていて、何も処方してもらえなかった。

医師曰く、内科で出された塗り薬を見て、「それで十分だよ」と、女医が言った。


一応、出来る事はしたみたいだった。




所が、肋間神経を散々痛めつけた「帯状疱疹」は、

私に思いがけない身体的変化をもたらしていた…

顔に発症すれば、失明すると言われる「帯状疱疹」は、ウィルス感染による病気。


その恐さを、私はこのあと、いやと言う程味わう事になる。



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