点滴を食べる
病院の売店は、珍品の宝庫になっている。
昨日も珍しい物を見つけた。と言っても知ってる人は多くて、私が知らなかっただけなのかも σ(^_^;)
その名も「固形ぶどう糖」と言うぶとう糖の固まり。
裏を見ると特許出願中と書いてある。
固めるためにでんぷんが微量に使われているようだが、
混ざりっ気無しの「ぶどう糖」だけ。
そうだ。
疲労困憊した時等に病院で点滴を打ってもらうが、あれはブドウ糖とビタミン剤がほとんど。
ブドウ糖は、脳が、その活動のために唯一取り込める栄養素である。
それ以外のタンパク質や脂肪などは、いくら摂取しても肥満傾向になるだけで、
脳は入り口で排除してしまう。
従って、脳が唯一のエネルギー源として受け入れるのは、ブドウ糖だけなのだ。
だから疲れた時の点滴には劇的効果がある。
何しろ脳を守る事が出来る、たった一つの栄養なのだから。
登山やヨット、漁船などが非常食として必ず甘い物を携行するのは、もし万が一遭難した時、
たとえ手足が凍傷になっても、脳の機能さえ動いていれば助かる可能性が非常に高いと言う、
古くからの経験から来ている。
所が最近、砂糖は随分悪者扱いされるようになった。
そこで登場したのが、人工甘味料と言う奴なのだが、これはその名の通り人工的に合成した物なので、
砂糖が分解された時に出来るぶどう糖とは、化学式が複雑で異なる。
そのためいくら人工甘味料を摂取しても、脳にすれば組成が違う為、排除してしまうのだそうだ。
結果として、本人は砂糖を摂っているつもりでも、脳には栄養が足りていないという事になる。
赤ちゃんや幼い子供が甘い物を欲しがるのは、
人類が何万年もの間、脳を守る本能として、脈々と受け継がれて来たものなのだ。
だから子供の頃は、身体より頭が大きいのである。
大きな棒の付いた飴玉を持たせると、赤ちゃんが大人しくなるのは、本能だと言える。
またヨーロッパなどでは、昼食に時間を掛け、コーヒーやカフェオレにたっぷりの砂糖を入れて飲む習慣が
古くから続いているが、砂糖(ぶとう糖)には気分をハッキリさせ、頭の回転を上げる効果があると言われている為、リフレッシュする事が出来るのだ。
脳をストレスから救ってくれるのも、唯一、ぶどう糖のみ。
そこで脳の栄養が不足すると、セロトニンの伝達も上手くいかなくなる。
その為、セロトニンの活動を活発する為に、抗うつ薬などが使われるのだが、
少なくとも私の場合は、チョコレートで砂糖を補っているせいか、うつ病やパニック障害にはなっていない。
但し、脳は、肝臓や他の内臓と違い、ぶどう糖を蓄えて置く事が出来ないので、
多量に一度に摂取しても意味は無い。
何事も少しずつで良い。
脳に十分な栄養─ぶとう糖が供給されていれば、脳はそう簡単には衰えない。
そう言えば、今でも人気の衰えない、日本文学界の巨人・松本清張氏。
彼も大の甘党であり、酒は全く飲めなかったらしい。
甘い物好きは、頭もフル回転するだろうか……?
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