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2009年9月 7日 (月)

日本版スペースシャトル間もなく宇宙へ

軍事技術に一切頼らない日本の宇宙開発……

その真骨頂と言うべき、日本のロケットとしては史上最大の大型ロケット『H2B』が、国際宇宙ステーションへ、食料や日用品、実験機器を載せ、9月11日午前2時4分に、種子島宇宙センターから打ち上げられる。


ノア流星群の神々-h2b


現在、国際宇宙ステーションへ食料や日用品を運ぶ手段は、米スペースシャトルと、ロシアのソユーズ宇宙船のみ。しかし米スペースシャトルは、2010年までに退役が決まっている。

ノア流星群の神々-スペースシャトル

従って国際宇宙ステーションへ人員を運ぶのも、帰還させるのも、今後はソユーズ宇宙船のみになる。

米スペースシャトルが引退する最大の要因は、NASAの財政難もあるが、シャトルの信頼性に問題が生じて来たためだ。2度の重大事故、度重なる打ち上げ延期、燃料漏れなど、メンテナンス費用が莫大になりすぎ、シャトルの運行が困難になって来た為である。


ノア流星群の神々-spp

このためNASAは「後継機 オリオン」を開発中だ。

オリオンはシャトルとは違い、使い捨てタイプで、翼などは一切無い。

しかしオリオンがお披露目になるのは、2015年か或いはそれ以降になる。


そこで問題になるのが、国際宇宙ステーションへ人員を運ぶ手段だ。

今の所、その方法はロシアのソユーズ宇宙船だけになる。当然アメリカがシャトル形式を止めると、有人ロケットはロシアに頼る以外には無い。

だがソユーズ宇宙船は人員を運ぶのが主目的になれば、食料や日用品、実験機器や補修はどうするのか?


宇宙開発は、ロシアとアメリカだけに頼って来た。

しかし二つの国に頼る事への限界が見えてきた……。




今回日本が打ち上げるH2Bロケットは、軍事技術に頼らない、日本が独自の技術で完成させたH2Aを発展させた日本最大のロケットである。

JAXA・宇宙航空研究開発機構と三菱重工業が開発した大型2段ロケットである。

大きさの比較は下表を参考されたし。


重さ4トンの通常型通信衛星なら、2基同時に打ち上げられる。

この先端部に、日本独自のHTV(無人宇宙船「宇宙ステーション補給機」)を搭載し、国際宇宙ステーションへ食料を運ぶのが、今回の目的である。


ノア流星群の神々-HTV
打ち上げ後の想像図


HTVは直径4.4m、全長10m、物資を積んだ時の最大重量16.5トンになる。

もし打ち上げに失敗すれば、滞在する6人の宇宙飛行士の食料が不足しかねない。


今の所、国際宇宙ステーションへ食料等を運ぶ手段は他には無い。つまり国際宇宙ステーションへ無人宇宙船を正確にドッキングさせるだけの技術を持った国が、アメリカ、ロシア、日本、(中国は技術的に信頼性が乏しい)だけなのだ。


これまで各国は、この輸送を米スペースシャトルだけに依存して来たが、日本もその一国。

国際宇宙ステーションから、日本人宇宙飛行士が、地上にたくさんのメッセージと夢を届けてくれたが、それはスペースシャトルがあったからこそ出来た事である。


そして今は、日本人宇宙飛行士がロシア宇宙局の施設で訓練を受けている。



もはや宇宙事業は一国だけでは成り立たない。

国際協力無しでは進めない時代となった。スペースシャトルの退役は、その象徴となった。




■ 戦後、日本はアメリカ(連合軍)の占領下にあった。

鉄道、車、航空機など、あらゆる開発が禁止された。

資源の乏しい日本は、それでも技術開発を捨てることはしなかった。

アメリカや中国、ロシアが、巨大な軍事費を投入し、技術開発に凌ぎを削った。


日本はビリからのスタートだった。

軍事技術を盾に、何も教えないアメリカ。


ノア流星群の神々-ys-11
戦後初の国産旅客機YS-11。運用開始は1965年3月30日。日本人技術者の底力を見た。

操縦の安定性、劣化に強く、故障が少ない旅客機として海外からの発注相次ぐ。

1973年3月生産終了。2006年9月30日国内路線より退役。

航空自衛隊、海上自衛隊、海上保安庁で尚運用中。36年以上も現役は世界唯一。



同じように、ロケット開発もゼロから始まった・・・・。


今、アメリカはH2Bの打ち上げに、期待している。

HTVも、アメリカは今後真似をして、物資のみを届ける。



何んと日本人は凄いのか!

メゲない民族として、誇らしく思う。


もう直ぐ、純国産の大型ロケットH2Bの打ち上げである。


是非とも成功して欲しいと、祈らずにはいられない。


国及び機関 Rocket 全長 直径 打ち上げ時最大重量(t) 搭載可能重量
U.S.A ATLAS-2A 45,6m 3.05m 187,3 3,040kg
U.S.A ATLAS-2AS 45,6m 3.05m 196,9 3,700kg
U.S.A TITANS-2SLV 31,4m 3.05m 153,7 1,043kg
U.S.A TITANS-Ⅱ 44,06m 3.05m 680,0 1,279kg
U.S.A TITANS-Ⅳ(月着陸) 63,14m 3.05m 868,6 4,545kg
U.S.A DELTA-2 38,41m 2,44m 231,8 1,882kg
U.S.A
NASA
SPACE SHUTTLE 56,2m 23,8m 2041,0 21,800kg
ESA ARIANE-Ⅵ44LP 58,4m 4,0m 420,0 3,700kg
ESA ARIANE-Ⅵ44L 58,4m 4,0m 480,0 4,200kg
ESA ARIANE-Ⅴ 59,0m 5.4m 777,0 6,950kg
RKA PROTON-K4 57.76m 7,4m 770,0 4,600kg
RKA PROTON-K3 44.3m 4,0m 770,0 21,000kg(Low)
RKA ZENIT-2 57.0m 3,9m 449,0 14,000kg(Low)
RKA ZENIT-3 61.4m 3,9m 466,0 5,370kg
RKA TUKLON 39.3m 3,0m 185,5 3,500kg(Low)
CHAINA LM-2E 51,0m 3,35m 464,0 3,140kg
CHAINA LM-3A 52.3m 3,35m 240,0 2,300kg
CHAINA LM-3B 55.6m 3,35m 425,0 4,850kg
ISRO(INDIA) GSLV 50,9m 2,8m 402,0 2,500kg
ISRO(INDIA) PSLV 50,9m 2,8m 283,0 3,000kg(Low)
ISRAEL SHAVIT 17,7m 1,35m 23,0 0,400kg
JAPAN H-2 50,0m 4.0m 260,0 2,000kg
JAPAN H-2A 53,0m 4.0m 283,0 4,000kg
JAPAN H-2B
(first launch on 09/12/2009)
56,6 m 5.2m 531,0 8,000kg
*ロシア・ソユーズは除く。

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