臨床経験の乏しい精神科医にパニックは治せない!
また昨日から緊張して、落ちつかないまま、病院へ。
先日までの混雑がウソのように、市内の道路は空いていた。
国外ナンバーの姿は、殆ど見えない。
穏やかな日常が、そこには溢れていた。
祭り囃子の太鼓の音が、聞える。
もう秋祭りが始まっていた・・・
私が通う水曜日に、いつも顔を合わせる子供がいる。
父の話では、知的障害の為、施設に預けられているらしい。
その子と、一緒の曜日になり、同じ先生の診察を受けるようになり、
もう何年が経つのだろう?
今日初めて、「こんにちは」と挨拶をした。
私も「こんにちは」と言った。
すると彼はもう一度「こんにちは」と言った。
初めての事だった。
私は自分で「言う」と自分に命令しないと、挨拶がとても苦手で、
必ず、小さな声になる。
そう言う、社会常識を知らずに育ったからかもしれない。
小学生の頃の挨拶は、機械的なシステムとして、覚えたが、
実践で使うことを、教えられなかった為、
即応出来ないまま生きてきた。
だが今日はそれだけではなかった。
彼の母親とも、初めて言葉を交わした。
年齢は、子供の年齢を考えると、私より若いかもしれない。
これまで毎回会釈はしていたが、
話をしたのは、今日が初めてだ。
意外と声は低い。ハキハキした口調。
次回から、声を出して挨拶が出来る。
なんだか、そんな事が嬉しく思った。
さて毎度の事ながら、他に待っている人はいない。
もう随分長い事通っているが、
時々、新患の人を見かける。
ここでは曜日によって、担当医師が違うので・・
しかし新患の人も、やがて、薬担当医師に回される。
薬だけ欲しい人は、診察医ではなく、
薬処方の医師の簡単な診察を受け、
あとは、処方箋をFAXで、近所の薬局へ送り、
そのまま帰る。
症状が安定している人は、皆そうする。
そして、この病院から、個人医院へ移る。
だから遠くの人は、内科などで、処方箋をもらえるようになる。
今、水曜日に会う患者は、殆ど違う人ばかり。
私のように、定期で必ず診察を受ける人は、重度の人ばかり。
では、何故、うつの人パニックの人は、
早く軽快して、来なくなるのか?
実は以前、市内の別のメンタル・クリニックに行った事があった。
すこぶる体調の悪かった私は、点滴を懇願したが、
クリニックの医師の判断は、NOだった。
唖然とするも、それでも懇願すると、
なんと、待合室の椅子に寝かせて、点滴を始めた。
そう・・・・
ここには、点滴をする為のベットが無いのだ。
今の病院では、別の部屋で点滴している人を、
よくみかける。
筋注も、お願いすると、医師の決断が早く、
すぐ注ってくれる。
とにかく経験が豊富だから、決断が早い。
新患でも、すぐ入院をする手続きに入る時もある。
それは多分、心療内科とは違って、DVやPTSDやアルコール中毒や、
精神分裂病、被害妄想など多岐にわたる患者の多さが、
データとして蓄積されているからなのかもしれない。
何せ、この病院には、心療内科も神経内科も別にあるのだから。
少なくとも、点滴用のベットの無い心療内科やメンタル・クリニックでは、
いくら通っても、治るのは困難と言わざるをえない。
それに、私の通う病院では、デパスは絶対出さないし、
これまで一度も出されたことは無い。
治す気がある医師なら、そんな臆病な治療はしない。
それは、治す気が無いのと同じ。
日本一老人の自殺者が多いと言う不名誉な岩手県。
この病院は、彼らにとって、最後の「砦」なのだ。
« 続々・ネタ~運動会はずら | トップページ | JCSAT-12無事JCSAT-3Aと交替 »
「ペースメーカーからの声」カテゴリの記事
- 冬眠から醒めて(2018.03.01)
- 三分の二(2017.09.06)
- 今年最後の診察(2015.12.04)
- ペースメーカー外来(2015.09.11)
- 指定難病の申請を中止(2015.07.02)
最近のコメント