父への詫び状
父が引退した。
父の人生を振り返る。
早くに母親を亡くし、後妻に育てられた。
祖父が家を出て行く時、腹違いの末娘も一緒だった。
一番上の姉を病気で亡くし
下の妹が自殺した。
私は、父の祖母を知らないまま育った。
父の敷いたレールの上を、無我夢中で歩いた。
しかし、もう先を歩く父の姿は無い。
これからは自分の足で、歩く。
越えようとしても、大きすぎて越えられなかった父。
見失った陰を探している。
哀れな老木は、流されて
大海原へ流れ出る。
そしてやがて海の中に沈んでゆく。
今まで育ててくれて、ありがとう。
私の思い出は、永遠に、海の底に封印されるでしょう。
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