穏やかな日常
病院には今回の地震と津波で九死に一生で助かった人がたくさん入院していた。
昨日の精神科の診察で遭遇した人は、震災で足を切断する重症を負い、未だに退院の目処が立たない人…自分から連絡出来ず、行方不明扱いになっていたが、二ヶ月ぶりに部屋を出て、公衆電話から保険会社に連絡を入れていた。
…テレビに映る被災者と言えば、避難所で生活する人や、倒壊を逃れた家で暮らす人と、元気な子供達の姿しか報道される事は無い。
しかし怪我をして避難所では暮らせない…入院生活を送っている人は相当数いるはずである。
あれ程の大災害なのだから、怪我をした人、今も入院生活を送っている人がいる事を、報道のうわべだけで判断してはならない。
ニュージーランド地震の時は、足を切断した男性が大きく扱われたが、災害の規模が巨大になれば成る程、人の命は軽く扱われる傾向にある。
実は、それが巨大自然災害の恐ろしさでもある事を、改めて痛感した診察日となった。
県内最大の医療機関では今も懸命な命との闘いが続いている。
診察を終えて、約半年ぶりにクルマ屋さんに寄って来た。
自車の後ろに貼っている、追突危険のステッカーが色褪せて来たので新しいものを買って、その後、県内最大の書店に行って、ある本を探したが、在庫無しだった。
ここ十年以上、雑誌以外の本を読めなくなって、小説もエッセイも文庫も…一切読んでなかったが、去年からずっと気になっていた本があった。
『星野真里の地味な生活』
と言う本である。
事実は小説より生なり…の言葉通り、どんな小説よりも今抱えている現実の方が、波乱万丈ではないかとずっと思っていた面もある。
だから昨今の、あっさり主人公が死んでしまう小説や貧乏を自慢するエッセイに、飽き飽きしていたのだ。
しかし今回、そんな愚の骨頂のような内容とはかけ離れた小説に出会えるかもしれない、と言う期待がある。
結局、中古本屋にもないので、またまた通販で頼んでしまった…(^。^;)
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